設立趣旨
近年、日本では地震、豪雨による風水害など様々な災害を目の当たりにすることが多くなりました。特に、2011年に起きた東日本大震災では、関東地方においては、建物の倒壊等の被害が東北地方に比べれば小さいものでありましたが、その後の電力需要の維持のための計画停電による電力供給の制限、治療に必要な医療材料の工場停止による物資の不足等を経験しました。
そのような中、相模原市内において透析医療を提供するそれぞれの施設において、患者様および医療従事者の災害時行動マニュアルの整備、医療物資の備蓄計画および確保等の災害対策が行われてきました。同時に、神奈川県および相模原市の行政機関も災害時透析患者支援マニュアルの作成、災害・緊急情報の発信体制の整備等を行ってもらっています。
しかし、透析医療は、大量の水、機器を動かすための長時間におよぶ電力(自家発電を行うためには燃料)、建物のインフラ設備に依存した治療行為です。そのため、地震等で建物の倒壊、設備の破損があった場合、復旧に時間がかかることが想定されます。そのような環境の中では、地域医療施設同士の協力し、行政のサポートを頂くことにより、一人でも多くの透析患者様にタイムラグ無しに透析治療を提供することが可能になります。
このような趣旨のもと、相模原市内の透析医療を提供する施設がお互いに情報連絡をスムーズに行い、行政へ的確な透析医療体制の報告およびサポートを要請するための組織が必要と考え、相模原市内透析施設、オブザーバーとして相模原市にご協力いただき本協議会を設立いたしました。相模原市内透析施設の災害時連携ならびに災害時の透析医療の円滑な運営を実現して行きます。